『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 5』を読んだ

なんて七夕だ!

祝!アニメ化ということで半年以上積んでいた『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 5』を読んだ。4巻は龍ヶ嬢七々々の生きていた頃の話だったため、5巻は3巻のショッピングモール遺跡での戦場緋夜との戦い後、吉野咲希が行方をくらましたところからのつづき。

七重島第三高等部の冒険部の八真重護(主人公)、壱級天災、星埜ダルク、茨夕、徒然影虎は部長唯我一心を刺して逃げた吉野咲希ことゆんちゃんの行方を捜していた。一方、七重島には大イベント「七夕祭り」が近づいていた。七重島の七夕は短冊に書いた願いを抽選でGREAT7それぞれが叶えてくれるというもの。この話を聞いた主人公八真重護はある悪事を計画する。

ゆんちゃんの行方捜しと重護の悪事計画を中心に入院中の唯我部長にお土産をと遺跡に入ったところで出逢った第七高等部の七々々コレクションコミュニティとの抗争をメインに展開する。お話の流れは分かりやすくさくさくと進むが、新勢力の第七高等部も加わり登場人物がかなり多くなってきた。GREAT7をはじめ、それぞれの人物に七々々ちゃん殺害への絡み、七々々コレクションをめぐる思惑など、群像劇の様相を呈している。なにせ登場人物が多すぎるので整理しきれるのか少し不安。

さて、これまで名前はちょくちょく出てきていたものの具体像がなかったGREAT7の個々の性格などが初めて紹介された。くせ者揃いである。そして、重護のアパートの大家で飲んだくれでGREAT7のひとり真幌肆季の本当の強さがここで明らかになる。普段の様子とは正反対の警備担当の猛者だった。今後の真幌肆季と黒須参差の戦いは楽しみ。

3巻から七々々コレクションを使用したバトル要素が強くなったが今回もバトル。前半はコレクションの使用が禁止されていたのにみんな超人的能力を持ちすぎで少しチートがすぎるとは思うが、後半はコレクションの特製を生かしたバトルで面白かった。ただ、完全に重護と第七高等部の生徒会副会長天城大聖との戦いがページの無駄だったのは残念だ。時間稼ぎ以外の因縁が欲しかった。

ラストの天災と第七高等部生徒会会長仁志阿澄の頭脳対決は面白かった。謎解きもなるほどと思うところがあって良かった。そして、重護の悪事が上手く行くように計算して勝負をしているあたり、やっぱり天災が可愛すぎる。七々々が地縛霊で家から出られない隙にどんどん株を上げている。そして、チビな阿澄とデカい大聖の凸凹コンビの今後も楽しみ。

そして、最後に重護の計画していた悪事が判明するのだが非常に微笑ましかった。良い終わり方だった。

ただ、この巻でもヒロイン龍ヶ嬢七々々殺害の犯人捜しは1ミリも進んでいない。次巻「ゲーム」への種まきといったところだ。次巻もゆんちゃんの謎を解明することが中心となりそうなので、一体いつ龍ヶ嬢七々々の神宗に迫れるのか心配。そろそろ読者も待てないのではないだろうか。

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