『魔女の宅急便』観た

majotaku2014年11本目の映画は『魔女の宅急便』。寿美菜子がジジ役をやっているというので観てきた。髪型がジブリ版キキに似ているけど、原作児童書を元にした作品らしい(ジブリ版アニメのリメイクではないです)。魔女に憧れ希望に満ちあふれた少女が、魔法の使えない人と接する中で挫折、成長する姿を描いた、泣けるストーリーで良い映画だった。これはアリ。アニメと実写の違いはあるけど、『ももへの手紙』などが好きな人は楽しめると思う。

自分の得意の飛行魔法と使った運び屋をやることで人々に頼りにされるという希望を胸にコリコにやってきたキキに対して、ほとんど依頼もなくやっと依頼がきたと思ったら魔女が飛ぶシーンを観たかったトンボというガッカリ感に襲われるキキ。さらに追い打ちをかけるように魔女ならなんでもできると思ってるクリーニング屋に乾燥機の修理を頼まれるなど、早くも新しい町で挫折しかける。しかし、偶然洗濯物を飛行で乾燥させる荒技をやったキキはコリコの町で一躍有名に。運び屋の仕事もくるようになり1年間の修行なんてすぐに終わると思い始める。

希望から失望、楽観から絶望ときれいに浮き沈みができており、そのたびに少しずつキキが成長し、まわりの人々に魔女に対する理解が広がっているという形に作られており、非常にストーリーは良くできているなと思いました。ラストにキキの頑張りが町全体に広がっていき盛り上がります。ただ、仲違いしたジジがいつの間にか戻ってきたところはなんの説明もなく疑問だった。あと、すごく魔女を嫌う飼育員がいるんだけど、彼に何があったのか。魔女は呪いをまく者という話は呪怨の監督をつとめた清水崇ならではの設定なんだろうか?

新人の小芝風花の演技は箒の乗ってるシーンなどに少し違和感があったものの全体としては良かった。

演出でちょっと強引かなと思ったのはタカミ・カラの存在。マツコ・デラックスみたいで存在感がハンパないんだけど、キキのためにソウルフルに歌い上げるシーンがあって一瞬マクロスか!って思った。びしょ濡れで歌ってるところはさながら本人のPVかと思いました。

残念だったのはコリコの町の風景。なぜか温泉マークの銭湯みたいなのがあったり、人々の着ている服が昭和の映像で出てくるようなワンピースだったりで、昭和漂う日本の港町っぽく違和感があった。もう少し南欧の港町風にできなかったのかな。また、ジジやカバのCGがツルっとしていて絵に溶け込んでいないのも気になった。ジジについてはキキの体の上を動くシーン以外は本物の黒猫に演技させてもよかったんじゃないだろうか。風景と飛行シーンはかなり頑張っていたように思う。

アクションがないので少し退屈な人もいるだろうけど、よくまとまっているのでこれは評価したい。家族でみるのもオススメです。

※2014/3/3 0:00追記 自分は原作の児童書もしらないため「らしい」と書きましたが、この日記を読んでもジブリ版のリメイクと思ってしまう人がいるらしいので追記しました。

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