『聖断罪ドロシー02 魔神と少年とかわいそうな魔法使い』読んだ

帝国に祖国を滅ぼされた王女ドロシーと幼なじみの天才魔法使いカルアの逃避行の第2弾。ちなみに「聖断罪」と書いてアダムヘッドと読む。

自分は十文字青という作家とドロシーが貧乳コンプレックス持ちというだけでこの本を買ったので、ドロシーの性格は特に気にしていないけど、かなり人を選ぶ性格らしい。性格で読む気を失う人が多い。

前回、帝国の追っ手から逃げ切ったドロシーとカルアは昼夜を問わず走り続け辺境の村へとたどり着いた。村にたどり着くと守り神だった魔神が大暴れし、村を襲っているところだった。この大惨事に見て見ぬふりができないドロシーは村人を助けに行ってしまう。いつもながら無謀なドロシーに困惑しつつも自身も魔神を止めるために助けに行く。しかし、魔神の力は強大すぎてカルアの手にも負えるものではなかった。そんなとき、火の魔法を使う魔法使いエルチネが現れ、強大な魔法でドロシーとカルアが逃げ出すスキを作るのであった。翌朝目を覚ますと村の掟を破って魔神の怒りをかったとして、村のNo.2の男ナタの妻ハノを処刑しようとしていた。

正論ドロシー健在

今回も目の前に困っている人がいたら、自分にはできなくても救いに行き、結局カルアが巻き込まれるという性格は健在。そして今回はエルチネという巨乳の下乳担当で実力も十分な魔法使いが加わり、ドロシーの貧乳コンプレックスがヒートアップ。カルアを誘惑するエルチネをエロチネ呼ばわりしたり妨害したりするドロシーがすごく可愛い。この巻で必見。いつもの言い間違いも面白かった。

セクシーな炎の魔法使いエルチネ

エルチネのキャラはドロシーに対するカウンターとして良くできている。巨乳で下乳、エロいお姉さん風で実力もある。ドロシーが嫉妬せずにいられない。そんなドロシーとエルチネに挟まれたカルアの受難は続く。前作でもできるお姉さんに嫉妬したドロシーだったけど、エルチネはわざと色仕掛けをしたり、実力の差を見せつけたりで、ドロシーを引き出すのに面白いキャラになっている。中盤以降で語られるエルチネの背景(というか世界は)はなかなかに酷いが、次回はエルチネについてもっと分かってくるのだろうか。

裏切り者の息子ロカ

裏切り者のナタの息子ロカはなかなかの切れ者。単に守られるだけのヤツだと思ったら大間違いだった。

魔法が使えない!

この世界では魔法に触媒が必要で高位の魔法ほど触媒が希少で頻繁には使えない。そんな世界でカルアの持つほぼ触媒いらずのレリックな籠手は魔法使いからすれば喉から手が出るほど欲しい品物。そんなこんなで、エルチネに籠手の存在を知られまいといつもの魔法を使えず大ピンチ。この辺の駆け引きは面白い。

なかなか最後のバトルは手に汗握る展開で面白かった。結局、人間嫌いなカルアはドロシーのような嫌がるようなことを率先してやる高潔な精神が好きなんだろうね。このバカップルの冒険はしばらく楽しめそうだ。次巻の引きも面白かったので期待しておこう。

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